User:Furcht968/draft: 5L 2s(ダイアトニック): Difference between revisions

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{{Infobox MOS|Tuning=5L 2s|debug=1}}
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5L 2sとは、所謂ダイアトニックと言い、5つの全音と2つ半音の合計7つの音程を有し、1[[オクターヴ]]をピリオドとするMOS([[対称モーメント]])音階である。この音階は、685.714¢から720¢、あるいは480¢から514.286¢までの[[ジェネレーター]]を用いて作られる。
This is a draft of JP translation of [[5L 2s]].


一般的に長調(メジャー・スケール、あるいはイオニアン・スケール)に於ける全全半全全全半と表記されるこの5つの全音と2の全音から成る西洋音楽にて良く親しまれるパターンに於いては、LLsLLLsと一般化された表記が用いられ、全音・半音それぞれの音程(Lとsと表記)は整数音程の大きさを表し、異なる[[平均律]]を生み出す。これらの音程比は、ダイアトニック・スケールの音程の高さに影響し、異なる調律に対応する。
完成した奴→[[5L 2s(ダイアトニック)]]
----'''5L 2s'''とは、所謂'''ダイアトニック'''と呼ばれ、5つの全音と2つ半音の合計7つの音程を有し、1[[オクターヴ]]をピリオドとする[[MOS]]スケールである。この音階は、685.714¢から720¢、あるいは480¢から514.286¢までの[[ジェネレーター]]を用いて作られる。
 
一般的に広く知られる長調(メジャースケール、あるいはイオニアンスケール)では、全全半全全全半の表記をLLsLLLsと一般化された表記を用い、整数音程の大きさを全音・半音それぞれの音程(Lとsと表記)が表し、異なる[[平均律]]を生み出す。これらの音程比は、ダイアトニック・スケールの音程の高さに影響し、異なる調律に対応する。


この音階が頻繁に用いられる代表的な音律としては、[[12平均律]]上のダイアトニック・スケール、ピタゴラス音律上のダイアトニック・スケール、そしてミーントーン(中全音律)による音階が存在する。
この音階が頻繁に用いられる代表的な音律としては、[[12平均律]]上のダイアトニック・スケール、ピタゴラス音律上のダイアトニック・スケール、そしてミーントーン(中全音律)による音階が存在する。


== 名前 ==
== 名前 ==
TAMNAMSはこの音階に対して、音律に囚われない名称としてダイアトニックと提案している。ダイアトニックとは一般的に5つの全音と2つの半音を持つ音階の事を指す。TAMNAMSとこのWikiの全音階パターンを記した記事では、ダイアトニックと言う用語は5L 2sの事のみを指す。
[[TAMNAMS]]はこの音階に対して、音律に囚われない名称として「'''Diatonic(ダイアトニック)'''」と提案している。ダイアトニックとは一般的に5つの全音と2つの半音を持つ音階の事を指す。TAMNAMSとこのWikiの全音階パターンを記した記事では、'''ダイアトニックと言う用語はこの5L 2sの事のみを指す。'''
 
ダイアトニックと言う用語は、[[テトラコード|テトラコルド]]や[[純正律|純正音程を用いた音律]]を用いて作られるような、2つ以上の大きさの全音階を持つ音階を指す事もある。[[Zarlino]]、[[Blackdye]]、[[Diasem]]など、この通りのダイアトニックに似た音階は、RTTに基づく哲学の場合「ディテンパード・ダイアトニック・スケール(Detempered Diatonic Scale)」、もしくはRTTに囚われない哲学の場合「ディレギュラライズド・ダイアトニック・スケール(Deregularized Diatonic Scale)」と呼ばれる。ダイアトニック風やダイアトニック系という用語も、文脈に応じて、この通りの音階を指す為に用いられる。
== 表記 ==
== 表記 ==
=== 音程 ===
=== 音程 ===
音程は最も良く知られる記譜法と同じである為、長・短による長短音程と完全・減・増の完全音程からなる。
音程は最も良く知られる記法と同じである為、長・短による長短音程と完全・減・増の完全音程からなる。
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
|+5L 2sの音程
|+5L 2sの音程
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!大きさ(昇順)
!大きさ(昇順)
|-
|-
|一度(ユニゾン)
|'''一度(ユニゾン)'''
|完全一度
|完全一度
|0
|0
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|2L
|2L
|-
|-
| rowspan="2" |四度
| rowspan="2" |'''四度'''
|完全四度
|完全四度
|2L+s
|2L+s
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|3L
|3L
|-
|-
| rowspan="2" |五度
| rowspan="2" |'''五度'''
|減五度
|減五度
|2L+2s
|2L+2s
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|5L+s
|5L+s
|-
|-
|八度(オクターヴ)
|'''八度(オクターヴ)'''
|完全八度
|完全八度
|5L+2s
|5L+2s
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=== 音名 ===
=== 音名 ===
これも最も良く知られる記譜法と同じである。従って以下の通り。
これも最も良く知られる記法と同じである。従って以下の通り。


英語音名 : '''C''', C#/Db, '''D''', D#/Eb, '''E''', '''F''', F#/Gb, '''G''', G#/Ab, '''A''', A#/Bb, '''B''', '''C'''
英語音名 : '''C''', C#/Db, '''D''', D#/Eb, '''E''', '''F''', F#/Gb, '''G''', G#/Ab, '''A''', A#/Bb, '''B''', '''C'''
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== 理論 ==
== 理論 ==
=== 音律の解釈 ===
=== 音律(Temperament)としての解釈 ===
5L 2sにはRank2による音律の解釈がいくつか存在する。
5L 2sにはRank2による音律(Temperament)の解釈がいくつか存在する。


* [[ミーントーン]](中全音律) - ジェネレーターが696.2¢周辺。以下を含む:
* [[Meantone]] - ジェネレーターが696.2¢周辺。以下を含む:
** [[フラットトーン]] - ジェネレーターが693.7¢周辺。
** [[Flattone]] - ジェネレーターが693.7¢周辺。
* [[スキスマティック]] - ジェネレーターが702¢周辺。
* [[Schismatic]] - ジェネレーターが702¢周辺。
* [[パラパイス]] - ジェネレーターが704.7¢周辺。
* [[Parapyth]] - ジェネレーターが704.7¢周辺。
* [[アーキー]] - ジェネレーターが709.3¢周辺。以下を含む:
* [[Archy]] - ジェネレーターが709.3¢周辺。以下を含む:
** スープラ - ジェネレーターが707.2¢周辺。
** Supra - ジェネレーターが707.2¢周辺。
** スーパーパイス - ジェネレーターが710.3¢周辺。
** Superpyth - ジェネレーターが710.3¢周辺。
** ウルトラパイス - ジェネレーターが713.7¢周辺。
** Ultrapyth - ジェネレーターが713.7¢周辺。


== 調律範囲 ==
== 調律範囲 ==


=== 簡易な調律 ===
=== 簡易な調律 ===
[[17平均律]][[19平均律]]は、5L 2sを扱える平均律に於いて、12平均律より多彩な音程を持った最小の平均律である。下記の通り、12平均律の有する異名同音は17平均律、19平均律に於いては有しない事に注意されたし。
[[17平均律]]あるいは[[19平均律]]は、5L 2sを扱える平均律で、12平均律より多彩な音程を持った最小の平均律である。下記の通り、12平均律の有する異名同音は17平均律あるいは19平均律では有しない事に注意されたし。
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
|+
|+
5L 2sの音階の度数
! rowspan="2" |音階の度数
! rowspan="2" |音階の度数
! colspan="2" |12平均律(基本的, 全音半音比 = 2:1)
! colspan="2" |12平均律(基本的, 全音半音比 = 2:1)
! colspan="2" |17平均律(ハード, 全音半音比 = 3:1)
! colspan="2" |17平均律(Hard, 全音半音比 = 3:1)
! colspan="2" |19平均律(ソフト, 全音半音比 = 3:2)
! colspan="2" |19平均律(Soft, 全音半音比 = 3:2)
! rowspan="2" |大まかな純正音程
! rowspan="2" |大まかな純正音程
|-
|-
Line 108: Line 114:
!セント値
!セント値
|-
|-
|完全一度
|'''完全一度(ユニゾン)'''
|0
|0
|0
|0
Line 153: Line 159:
|
|
|-
|-
|完全四度
|'''完全四度'''
|5
|5
|500
|500
Line 180: Line 186:
|
|
|-
|-
|完全五度
|'''完全五度'''
|7
|7
|700
|700
Line 225: Line 231:
|
|
|-
|-
|完全八度(オクターヴ)
|'''完全八度(オクターヴ)'''
|12
|12
|1200
|1200
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=== Parasoftな調律 ===
=== Parasoftな調律 ===
:''「[[Flattone]]」も参照''
Parasoftなダイアトニックの調律(全音半音比4:3から3:2の調律)は、Flattoneに相当し、完全五度(3/2、702¢)を狭くすることで、5/4(386¢)よりも狭い長三度を作り出す。
[[19平均律]]、[[26平均律]]、[[45平均律]]、そして[[64平均律]]を含む。
{| class="wikitable"
|+5L 2sの音階の度数
! rowspan="2" |音階の度数
! colspan="2" |19平均律(Soft, 全音半音比 = 3:2)
! colspan="2" |26平均律(Supersoft, 全音半音比 = 4:3)
! colspan="2" |45平均律(全音半音比 = 7:5)
! colspan="2" |64平均律(全音半音比 = 10:7)
! rowspan="2" |大まかな純正音程
|-
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
|-
|'''完全一度(ユニゾン)'''
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|1/1
|-
|短二度
|2
|126.3
|3
|138.5
|5
|133.3
|7
|131.3
|
|-
|長二度
|3
|189.5
|4
|184.6
|7
|186.7
|10
|187.5
|
|-
|短三度
|5
|315.8
|7
|323.1
|12
|320
|17
|318.8
|
|-
|長三度
|6
|378.9
|8
|369.2
|14
|373.3
|20
|375
|
|-
|'''完全四度'''
|8
|505.3
|11
|507.7
|19
|506.7
|27
|506.2
|
|-
|増四度
|9
|568.4
|12
|553.8
|21
|560
|30
|562.5
|
|-
|減五度
|10
|631.6
|14
|646.2
|24
|640
|34
|637.5
|
|-
|'''完全五度'''
|11
|694.7
|15
|692.3
|26
|693.3
|37
|693.8
|
|-
|短六度
|13
|821.1
|18
|830.8
|31
|826.7
|44
|825
|
|-
|長六度
|14
|884.2
|18
|876.9
|33
|880
|47
|881.2
|
|-
|短七度
|16
|1010.5
|22
|1015.4
|38
|1013.3
|54
|1012.5
|
|-
|長七度
|17
|1073.7
|23
|1061.5
|40
|1066.7
|57
|1068.8
|
|-
|'''完全八度(オクターヴ)'''
|19
|1200
|26
|1200
|45
|1200
|64
|1200
|2/1
|}


=== Hyposoftな調律 ===
=== Hyposoftな調律 ===
:''「[[Meantone]]」も参照''
Hyposoftなダイアトニックの調律(全音半音比3:2から2:1の調律)は、Meantoneに相当し、完全五度(702¢)を狭くすることで、5/4(386¢)に近いダイアトニックの長三度を生み出す。
[[19平均律]]、[[31平均律]]、[[43平均律]]、そして[[50平均律]]を含む。
{| class="wikitable"
|+5L 2sの音階の度数
! rowspan="2" |音階の度数
! colspan="2" |19平均律(Soft, 全音半音比 = 3:2)
! colspan="2" |31平均律(Semisoft, 全音半音比 = 4:3)
! colspan="2" |43平均律(全音半音比 = 7:4)
! colspan="2" |50平均律(全音半音比 = 8:5)
! rowspan="2" |大まかな純正音程
|-
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
|-
|'''完全一度(ユニゾン)'''
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|1/1
|-
|短二度
|2
|126.3
|3
|116.1
|4
|111.6
|5
|120
|
|-
|長二度
|3
|189.5
|5
|193.5
|7
|195.3
|8
|192
|
|-
|短三度
|5
|315.8
|8
|309.7
|11
|307
|13
|312
|
|-
|長三度
|6
|378.9
|10
|387.1
|14
|390.7
|16
|384
|
|-
|'''完全四度'''
|8
|505.3
|13
|503.2
|18
|502.3
|21
|504
|
|-
|増四度
|9
|568.4
|15
|580.6
|21
|586
|24
|576
|
|-
|減五度
|10
|631.6
|16
|619.4
|22
|614
|26
|624
|
|-
|'''完全五度'''
|11
|694.7
|18
|696.8
|25
|697.7
|29
|696
|
|-
|短六度
|13
|821.1
|21
|812.9
|29
|809.3
|34
|816
|
|-
|長六度
|14
|884.2
|23
|890.3
|32
|893
|37
|888
|
|-
|短七度
|16
|1010.5
|26
|1006.5
|36
|1004.7
|42
|1008
|
|-
|長七度
|17
|1073.7
|28
|1083.9
|39
|1088.4
|45
|1080
|
|-
|'''完全八度(オクターヴ)'''
|19
|1200
|31
|1200
|43
|1200
|50
|1200
|2/1
|}


=== Hypohardな調律 ===
=== Hypohardな調律 ===
:''「[[ピタゴラス音律]]」と「[[Schismatic family|Schismatic Temperament]]」も参照''
Hypohardの調律範囲は、Minihard(全音半音比2:1から5:2の調律)とQuasihard(全音半音比5:2から3:1の調律)に大別される。


==== Minihardな調律 ====
==== Minihardな調律 ====
Minihardなダイアトニックの調律は、ピタゴラス音律とSchismaticに相当し、完全五度ができるだけ純正(701.96¢)に近く、長三度は81/64(407¢)となる。
[[41平均律]]と[[53平均律]]を含む。
{| class="wikitable"
|+5L 2sの音階の度数
! rowspan="2" |音階の度数
! colspan="2" |41平均律(全音半音比 = 7:3)
! colspan="2" |53平均律(全音半音比 = 9:4)
! rowspan="2" |大まかな純正音程
|-
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
|-
|'''完全一度(ユニゾン)'''
|0
|0
|0
|0
|1/1
|-
|短二度
|3
|87.8
|4
|90.6
|
|-
|長二度
|7
|204.9
|9
|203.8
|
|-
|短三度
|10
|292.7
|13
|294.3
|
|-
|長三度
|14
|409.8
|18
|407.5
|
|-
|完全四度
|17
|497.6
|22
|498.1
|
|-
|増四度
|21
|614.6
|27
|611.3
|
|-
|減五度
|20
|585.4
|26
|588.7
|
|-
|完全五度
|24
|702.4
|31
|701.9
|
|-
|短六度
|27
|790.2
|35
|792.5
|
|-
|長六度
|31
|907.3
|40
|905.7
|
|-
|短七度
|34
|995.1
|44
|996.2
|
|-
|長七度
|38
|1112.2
|49
|1109.4
|
|-
|'''完全八度(オクターヴ)'''
|41
|1200
|53
|1200
|2/1
|}


==== Quasihardな調律 ====
==== Quasihardな調律 ====
Quasihardなダイアトニックの調律は、完全五度の純正度合いが僅かに広いNeogothicあるいはParapythに相当し、長三度は81/64より広くなり、短三度は32/27(294¢)よりわずかに狭くなる。
[[17平均律]]、[[29平均律]]、そして[[46平均律]]を含み、17平均律はNeogothicの中でも広い方で、特に長三度は他のNeogothicの音律より広い。
{| class="wikitable"
|+5L 2sの音階の度数
! rowspan="2" |音階の度数
! colspan="2" |17平均律(Hard, 全音半音比 = 3:1)
! colspan="2" |29平均律(Semihard, 全音半音比, L:s = 5:2)
! colspan="2" |46平均律(全音半音比 = 8:3)
! rowspan="2" |大まかな純正音程
|-
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
|-
|'''完全一度(ユニゾン)'''
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|1/1
|-
|短二度
|1
|70.6
|2
|82.8
|3
|78.3
|
|-
|長二度
|3
|211.8
|5
|206.9
|8
|208.7
|
|-
|短三度
|4
|282.4
|7
|289.7
|11
|287
|
|-
|長三度
|6
|423.5
|10
|413.8
|16
|417.4
|
|-
|'''完全四度'''
|7
|494.1
|12
|496.6
|19
|495.7
|
|-
|増四度
|9
|635.3
|15
|620.7
|24
|626.1
|
|-
|減五度
|8
|564.7
|14
|579.3
|22
|573.9
|
|-
|'''完全五度'''
|10
|705.9
|17
|703.4
|27
|704.3
|
|-
|短六度
|11
|776.5
|19
|786.2
|30
|782.6
|
|-
|長六度
|13
|917.6
|22
|910.3
|35
|913
|
|-
|短七度
|14
|988.2
|24
|993.1
|38
|991.3
|
|-
|長七度
|16
|1129.4
|27
|1117.2
|43
|1121.7
|
|-
|'''完全八度(オクターヴ)'''
|17
|1200
|29
|1200
|46
|1200
|2/1
|}


=== Parahard, Ultrahardな調律 ===
=== Parahard, Ultrahardな調律 ===
:''「[[Archy]]」も参照''
Parahard(全音半音比3:1から4:1の調律)とUltrahard(全音半音比4:1から1:0の調律)のダイアトニックの調律はArchyに相当し、完全五度は702¢よりもかなり広い。
[[17平均律]]、[[22平均律]]、[[27平均律]]、そして[[32平均律]]等を含む。
{| class="wikitable"
|+5L 2sの音階の度数
! rowspan="2" |音階の度数
! colspan="2" |17平均律(Hard, 全音半音比 = 3:1)
! colspan="2" |22平均律(Superhard, 全音半音比 = 4:1)
! colspan="2" |27平均律(全音半音比 = 5:1)
! colspan="2" |32平均律(全音半音比 = 6:1)
! rowspan="2" |大まかな純正音程
|-
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
!ステップ値
!セント値
|-
|'''完全一度(ユニゾン)'''
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|0
|1/1
|-
|短二度
|1
|70.6
|1
|54.5
|1
|44.4
|1
|37.5
|
|-
|長二度
|3
|211.8
|4
|218.2
|5
|222.2
|6
|225
|
|-
|短三度
|4
|282.4
|5
|272.7
|6
|266.7
|7
|262.5
|
|-
|長三度
|6
|423.5
|8
|436.4
|10
|444.4
|12
|450
|
|-
|'''完全四度'''
|7
|494.1
|9
|490.9
|11
|488.9
|13
|487.5
|
|-
|増四度
|9
|635.3
|12
|654.5
|15
|666.7
|18
|675
|
|-
|減五度
|8
|564.7
|10
|545.5
|12
|533.3
|14
|525
|
|-
|'''完全五度'''
|10
|705.9
|13
|709.1
|16
|711.1
|19
|712.5
|
|-
|短六度
|11
|776.5
|14
|763.6
|17
|755.6
|20
|750
|
|-
|長六度
|13
|917.6
|17
|927.3
|21
|933.3
|25
|937.5
|
|-
|短七度
|14
|988.2
|18
|981.8
|22
|977.8
|26
|975
|
|-
|長七度
|16
|1129.4
|21
|1145.5
|26
|1155.6
|31
|1162.5
|
|-
|'''完全八度(オクターヴ)'''
|17
|1200
|22
|1200
|27
|1200
|32
|1200
|2/1
|}


== 旋法 ==
== 旋法 ==
Line 257: Line 1,050:
|<nowiki>6|0</nowiki>
|<nowiki>6|0</nowiki>
|LLLsLLs
|LLLsLLs
|リディアン
|Lydian(リディアン)
|-
|-
|<nowiki>5|1</nowiki>
|<nowiki>5|1</nowiki>
|LLsLLLs
|LLsLLLs
|イオニアン(長調, メジャースケール)
|Ionian(イオニアン)
※長調/メジャー
|-
|-
|<nowiki>4|2</nowiki>
|<nowiki>4|2</nowiki>
|LLsLLsL
|LLsLLsL
|ミクソリディアン
|Mixolydian(ミクソリディアン)
|-
|-
|<nowiki>3|3</nowiki>
|<nowiki>3|3</nowiki>
|LsLLLsL
|LsLLLsL
|ドリアン
|Dorian(ドリアン)
|-
|-
|<nowiki>2|4</nowiki>
|<nowiki>2|4</nowiki>
|LsLLsLL
|LsLLsLL
|エオリアン(短調, マイナースケール)
|Aeorian(エオリアン)
※短調/マイナー
|-
|-
|<nowiki>1|5</nowiki>
|<nowiki>1|5</nowiki>
|sLLLsLL
|sLLLsLL
|フリジアン
|Phrygian(フリジアン)
|-
|-
|<nowiki>0|6</nowiki>
|<nowiki>0|6</nowiki>
|sLLsLLL
|sLLsLLL
|ロクリアン
|Locrian(ロクリアン)
|}
|}
各旋法には以下の音階の度数を持ち、特定の音程を半音ずつ上下させる事により得られる。
日本で古来より知られる伝統邦楽である雅楽の「六調子」と呼ばれる旋法システムでは、6つある調子が「呂旋法」と「律旋法」の2つの旋法に大別され、それぞれ上に記したミクソリディアンとドリアンの旋法に対応する。
 
各旋法には以下の音階の度数を持ち、特定の音を半音ずつ上下させる事により得られる。
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
|+
|+
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=== サブセット及びスーパーセットの音階 ===
=== サブセット及びスーパーセットの音階 ===
5L 2sはサブセットとして所謂ペンタトニックスケール・ヨナ抜き音階を有する[[2L 3s]]を親の音階として持ち、また、スーパーセットとして以下2つの通りの音階を子の音階として持つ。
5L 2sはサブセットとして所謂ペンタトニックスケール(ヨナ抜き音階)を有する[[2L 3s]]を親の音階として持ち、また、スーパーセットとして以下2つの通りの音階を子の音階として持つ。


* [[7L 5s]] - SoftからBasicの音程比からなる、所謂クロマティックスケール
* [[7L 5s]] - SoftからBasicの音程比からなる、所謂クロマティックスケール
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=== MODMOSスケール及びMuddleスケール ===
=== MODMOSスケール及びMuddleスケール ===
「[[5L 2s MODMOSes]]」または「[[5L 2s Muddles]]」を参照
:''「[[5L 2s MODMOSes]]」または「[[5L 2s Muddles]]」も参照''


=== Scalaファイル ===
=== Scalaファイル ===
Line 412: Line 1,209:
!暗
!暗
!全音半音比(L:s)
!全音半音比(L:s)
!硬度
!広さ
|-
|-
|4\7
|4\7
Line 421: Line 1,218:
|平坦化された5L 2s
|平坦化された5L 2s
|-
|-
|27/47
|27\47
|689.362
|689.362
|510.638
|510.638
Line 503: Line 1,300:
|7:5
|7:5
|1.4
|1.4
|フラットトーン圏入り
|[[Flattone]]圏入り
|-
|-
|63\109
|63\109
Line 566: Line 1,363:
|21:13
|21:13
|1.615
|1.615
|黄金比のミーントーン (696.2145¢)
|黄金比のMeantone (696.2145¢)
|-
|-
|47\81
|47\81
Line 588: Line 1,385:
|1.667
|1.667
|Semisoftな5L 2s
|Semisoftな5L 2s
ミーントーン圏入り
[[Meantone]]圏入り
|-
|-
|61\105
|61\105
Line 661: Line 1,458:
|200未満の平均律は、ジェネレーターが3/2倍音に最も近い。
|200未満の平均律は、ジェネレーターが3/2倍音に最も近い。
|-
|-
|55/94
|55\94
|702.128
|702.128
|497.872
|497.872
|16:7
|16:7
|2.286
|2.286
|ガリバルディ / カサンドラ
|[[Garibaldi]] / [[Cassandra]]
|-
|-
|24\41
|24\41
Line 722: Line 1,519:
|21:8
|21:8
|2.625
|2.625
|黄金比のネオゴシック (704.0956¢)
|黄金比のNeogothic (704.0956¢)
|-
|-
|27\46
|27\46
Line 729: Line 1,526:
|8:3
|8:3
|2.667
|2.667
|ネオゴシック圏入り
|[[Neogothic]]圏入り
|-
|-
|64\109
|64\109
Line 758: Line 1,555:
|3
|3
|Hardな5L 2s
|Hardな5L 2s
|-
|40\73
|706.849
|706.849
|13:4
|3.25
|
|-
|33\56
|707.143
|492.857
|10:3
|3.333
|
|-
|56\95
|707.368
|492.632
|17:5
|17:5
|
|-
|23\39
|707.692
|492.308
|7:2
|3.5
|
|-
|59\100
|708
|492
|18:5
|3.6
|
|-
|36\61
|708.197
|491.803
|11:3
|3.667
|
|-
|49\83
|708.434
|491.566
|15:4
|3.75
|
|-
|13\22
|709.091
|490.909
|4:1
|4
|Superhardな5L 2s
[[Archy]]圏入り
|-
|42\71
|709.859
|490.141
|13:3
|4.333
|
|-
|29\49
|710.204
|489.796
|9:2
|4.5
|
|-
|45\76
|710.526
|489.474
|14:3
|4.667
|
|-
|16\27
|711.111
|488.889
|5:1
|5
|
|-
|35\59
|711.864
|488.136
|11:2
|5.5
|
|-
|19\32
|712.5
|487.5
|6:1
|6
|
|-
|22\37
|713.514
|486.486
|7:1
|7
|
|-
|3\5
|720
|480
|1:0
|→ ∞
|崩壊した5L 2s
|}
|}


== 関連項目 ==
=== 音程比の図表 ===
[[File:5L2s.jpg|alt=5L2s.jpg|5L2s.jpg]]