User:Triethylamine/draft: リーマンゼータ関数と調律: Difference between revisions

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==Gene Smithによるオリジナルの導出==
==Gene Smithによるオリジナルの導出==
===導出の準備===
===導出の準備===
''x'' をオクターヴの等分割を表す変数であるとする。例えば、''x'' = 80 の場合、''x'' は 15 セントのステップ サイズと純粋なオクターヴを持つ80平均律であることを表す。''x'' は連続値でも良く、分数または "非オクターヴ" の分割も表すことができるとする。[[Bohlen-Pierce scale|ボーレン・ピアース・スケール<sup>(en)</sup>]](3/1 の13等分)は、"オクターヴ" の約 8.202 等分であり(ただし、オクターヴ自体はこのチューニングには現れない)、したがって、''x'' = 8.202 の値で表される。
''x'' をオクターヴの等分割を表す変数であるとする。例えば、''x'' = 80 の場合、''x'' は 15 セントのステップ サイズと純正なオクターヴを持つ80平均律であることを表す。''x'' は連続値でも良く、分数または "非オクターヴ" の分割も表すことができるとする。[[Bohlen-Pierce scale|ボーレン・ピアース・スケール<sup>(en)</sup>]](3/1 の13等分)は、"オクターヴ" の約 8.202 等分であり(ただし、オクターヴ自体はこのチューニングには現れない)、したがって、''x'' = 8.202 の値で表される。


ここで ||''x''|| を、''x'' と ''x'' に最も近い整数との差を表すものとする。例えば、 ||8.202|| は8.202 と最も近い整数である 8 との差であるため、0.202となる。||7.95|| は 0.05 となる。これは、7.95 と最も近い整数である 8 との差である。数学的には、||''x''|| は床関数 floor() を用いて関数 |''x'' - floor(''x'' + 1/2)| と表せる。
ここで ||''x''|| を、''x'' と ''x'' に最も近い整数との差を表すものとする。例えば、 ||8.202|| は 8.202 と最も近い整数である 8 との差であるため、0.202 となる。||7.95|| は 7.95 と最も近い整数である 8 との差なので 0.05 となる。数学的には、||''x''|| は床関数 floor() を用いて関数 |''x'' - floor(''x'' + 1/2)| と表せる。


どのような ''x'' の値に対しても、''p''-リミット[[Patent val|一般化パテントヴァル<sup>(en)</sup>]](generalized patent val)を構成できる。具体的には、''p'' 以下の素数 ''q'' について、log<sub>2</sub>(''q'') × ''x'' を最も近い整数に丸める。以下の関数を考える。
どのような ''x'' の値に対しても、''p''-リミット[[Patent val|一般化パテントヴァル<sup>(en)</sup>]](generalized patent val)を構成できる。具体的には、''p'' 以下の素数 ''q'' について、log<sub>2</sub>(''q'') × ''x'' を最も近い整数に丸めたものが、''q'' に対応する値となる。
 
ここで、以下の関数を考える。


<math>\xi(x) = \sum_2^p \left(\frac{||x \log_2 q||}{\log_2 q}\right)^2</math>
<math>\xi(x) = \sum_2^p \left(\frac{||x \log_2 q||}{\log_2 q}\right)^2</math>