22平均律

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22平均律は22-tet、22-edo、22etと呼ばれ、オクターブを均等に22個のステップに分割したものである。各ステップは54.55セントとなる。

22ステップに分割する考えは、19世紀の音楽家、RHM Bosanquetに起源があるように思われる。Bosenquetはインド音楽理論の、オクターブを均等ではなく22個に分割することにインスピレーションを受けた。そして均等に分割したとき、まあまあ正確な5リミットの音楽になることを発見したのである。引き続いて20世紀に、理論家であるJosé Würschmidtが19平均律の次のステップの可能性であることに気がついた。J. Murray Barbourは古典的なチューニングの歴史の著書、『Tuning and Temperament』で述べている。

22平均律は実際、4セントのTEエラー内となる5リミットに近似する、1219平均律に次ぐ3番目の均等分割である。ゼータ・ピークと少なくともみなせる整数や平均律ギャップはないけども。少なくともさらにその上、5リミットを超えて、12や19にはなく、3セントのエラーで711リミットにも近づくことができる。31平均律の場合の方がさらに良いとはいえ、22平均律はまだこれらの高いリミットの響きとして許容できる。そして実際、22平均律は一貫した11リミットを表現する、最小の平均律である。加えて、22平均律は12と19に似ておらず、ミーントーンシステムでもない。これらの効果により22平均律は、より未知の音楽領域の探求を推進する。例えば、小さな適した楽器の制作などである。

22平均律はまた、11平均律の2.7.9.11.15.17部分群35の響きを加えたものとして扱うこともできる。より正確な2.3.5.7.11.17部分群テンペラメントを作ることができるのである。31倍音を考えると、この近似がわずか半セント以内であり、かなり正確である。

音程のネーミングシステム

22平均律の音程はおそらく、SuperpythとPorcupineテンペラメントの両方から検討されるシステムについて考えるのが最も良い。それゆえ、各テンペラメントのメジャーとマイナーとしてカテゴライズすることは筋が通っている。Sはsuperpythを示唆し、pはPorcupineを示唆する。pはprocupine、またはnot perfectを代表し、完全音程のPはもはやこのシステムでは使用しない。代わりにPを除いて数字で、または数かNeutralで読み取られる。例えば、P5は5となり、N5 = Perfect fifthはNeutral fifthとなる。

22平均律の音程と近似値

各周波数比の大きさが16以内で表現される純正音程は以下のようになる。これはedjirulerを用いて、[number of equal divisions=22, interval of equivalence=2, integer limit=16, threshold of JI pitch inclusion=0.3]というパラメータで生成したものである。「The “neighborhood” of JI」の一覧はこちら(huygens-fokker)を参照のこと。

EDO interval cent DMS The "neighborhood" of JI Japanese name ratio diff cent cent diff DMS DMS
22 0 0.00 0.00
1 54.55 16.36
2 109.09 32.73 minor diatonic semitone ダイアトニックの短2度 16/15 -2.64 111.73 -0.79 33.52
2 109.09 32.73 major diatonic semitone ダイアトニックの長2度 15/14 -10.35 119.44 -3.11 35.83
3 163.64 49.09 3/4-tone, undecimal neutral second 3/4全音、11リミットの中立的な2度 12/11 13.00 150.64 3.90 45.19
3 163.64 49.09 minor whole tone 小全音 11/10 -1.37 165.00 -0.41 49.50
4 218.18 65.45 major whole tone 大全音 9/8 14.27 203.91 4.28 61.17
4 218.18 65.45 septimal whole tone 7リミットの全音 8/7 -12.99 231.17 -3.90 69.35
5 272.73 81.82 septimal minor third 7リミットの短3度 7/6 5.86 266.87 1.76 80.06
6 327.27 98.18 minor third 短3度 6/5 11.63 315.64 3.49 94.69
7 381.82 114.55 major third 長3度 5/4 -4.50 386.31 -1.35 115.89
8 436.36 130.91 septimal major third, BP third 7リミットの長3度、ボーレン・ピアスの3度 9/7 1.28 435.08 0.38 130.53
9 490.91 147.27 perfect fourth 完全4度 4/3 -7.14 498.04 -2.14 149.41
10 545.45 163.64 undecimal augmented fourth 11リミットの増4度 15/11 8.50 536.95 2.55 161.09
10 545.45 163.64 undecimal semi-augmented fourth 11リミットの準増5度 11/8 -5.86 551.32 -1.76 165.40
11 600.00 180.00
12 654.55 196.36 undecimal semi-diminished fifth 11リミットの準減5度 16/11 5.86 648.68 1.76 194.60
13 709.09 212.73 perfect fifth 完全5度 3/2 7.14 701.96 2.14 210.59
14 763.64 229.09 septimal minor sixth 7リミットの長6度 14/9 -1.28 764.92 -0.38 229.47
15 818.18 245.45 minor sixth 短6度 8/5 4.50 813.69 1.35 244.11
16 872.73 261.82 major sixth, BP sixth 長6度、ボーレン・ピアスの6度 5/3 -11.63 884.36 -3.49 265.31
17 927.27 278.18 septimal major sixth 7リミットの長6度 12/7 -5.86 933.13 -1.76 279.94
18 981.82 294.55 harmonic seventh 第7倍音 7/4 12.99 968.83 3.90 290.65
18 981.82 294.55 Pythagorean minor seventh ピタゴラスの短7度 16/9 -14.27 996.09 -4.28 298.83
19 1036.36 310.91 21/4-tone, undecimal neutral seventh 21/4全音、11リミットの中立7度 11/6 -13.00 1049.36 -3.90 314.81
20 1090.91 327.27 classic major seventh 古典的な長7度 15/8 2.64 1088.27 0.79 326.48
21 1145.45 343.64
22 1200.00 360.00

22平均律の特徴

ひょっとしたら22平均律の最も顕著な特徴は、81/80のシントニックをテンパーアウトしないことである。それゆえ、ミーントーンテンペラメントのシステムではない。12平均律は区別しないが、22がピタゴラスと5リミットの音程の数を区別することを意味する。例えば9/8と10/9という2つの全音など。実際、これらの区別は大げさに5リミットJIにおいて、たくさんのより鋭い、34平均律や41平均律、53平均律のようなものと大げさに比較される。

ダイアトニックスケールはsuperpythテンペラメントから生成される。ミーントーン・ダイアトニックスケール(LLsLLLs, 5L2s)のように同じメロディーの構成を持つにもかかわらず。それは5/4と6/5よりも9/7と7/6に近い3度をもつ。

164セント・「小全音のフラット」は、22平均律において重要な音程である。なぜなら11リミットにおける3つの異なった調和の周波数比、10/9、11/10、12/11としての機能を持つからである。したがって、極端に曖昧で柔軟である。そのトレードオフは、とても12平均律ピアノのひずみとなり、それゆえほとんどの12平均律の聞き手は、聞き馴染みのあるものである。単純な5リミットの音楽を22平均律に移行させたとしても、よりコンプレックスをもったハーモニーが必ず生じ、とても異なった響きに聞こえる。

ランク22テンペラメント

悪さ別22EDOランク2テンペラメントのリスト

複雑さ別22EDOランク2テンペラメントのリスト

平均律とは異なった22EDOランク2テンペラメントのリスト

コンマをなだらかにする

22平均律を< 22 35 51 62 76 81 |ヴァルとみなしたとき、次のリストのコンマをテンパーアウトする。

Comma Monzo Value (Cents) Name 1 Name 2 Name 3
250/243 | 1 -5 3 > 49.17 Maximal Diesis Porcupine Comma
3125/3072 | -10 -1 5 > 29.61 Small Diesis Magic Comma
2048/2025 | 11 -4 -2 > 19.55 Diaschisma
2109375/2097152 | -21 3 7 > 10.06 Semicomma Fokker Comma
9193891/9143623 | 32 -7 -9 > 9.49 Escapade Comma
4758837/4757272 | -53 10 16 > 0.57 Kwazy
50/49 | 1 0 2 -2 > 34.98 Tritonic Diesis Jubilisma
64/63 | 6 -2 0 -1 > 27.26 Septimal Comma Archytas' Comma Leipziger Komma
875/864 | -5 -3 3 1 > 21.90 Keema
2430/2401 | 1 5 1 -4 > 20.79 Nuwell
245/243 | 0 -5 1 2 > 14.19 Sensamagic
1728/1715 | 6 3 -1 -3 > 13.07 Orwellisma Orwell Comma
225/224 | -5 2 2 -1 > 7.71 Septimal Kleisma Marvel Comma
10976/10935 | 5 -7 -1 3 > 6.48 Hemimage
6144/6125 | 11 1 -3 -2 > 5.36 Porwell
65625/65536 | -16 1 5 1 > 2.35 Horwell
420175/419904 | -6 -8 2 5 > 1.12 Wizma
99/98 | -1 2 0 -2 1 > 17.58 Mothwellsma
100/99 | 2 -2 2 0 -1 > 17.40 Ptolemisma
121/120 | -3 -1 -1 0 2 > 14.37 Biyatisma
125/124 |-4 0 3 0 ... -1> 13.91 Twizzler
176/175 | 4 0 -2 -1 1 > 9.86 Valinorsma
896/891 | 7 -4 0 1 -1 > 9.69 Pentacircle
65536/65219 | 16 0 0 -2 -3 > 8.39 Orgonisma
385/384 | -7 -1 1 1 1 > 4.50 Keenanisma
540/539 | 2 3 1 -2 -1 > 3.21 Swetisma
4000/3993 | 5 -1 3 0 -3 > 3.03 Wizardharry
9801/9800 | -3 4 -2 -2 2 > 0.18 Kalisma Gauss' Comma
91/90 | -1 -2 -1 1 0 1 > 19.13 Superleap