11平均律

From Xenharmonic Wiki
Jump to navigation Jump to search

11平均律は1200セントのオクターブを11個に均等分割したものであり、最小の音程は約109.09セントである。2357平均律に次ぐ5番目の素数平均律である。

12よりも少ないけれど、11平均律のマップはスタンダードキーボードへ簡単にマッピングできる。Ab/G#を無視してマッピングすることを提案する。そしてまた、白鍵にOrgan[7]Orgone)と呼ばれる音階を配置することから始めることを提案する。(無関係なA♭は22平均律によって生成され、このチューニングはelevenplusとして知られている)

チューニング

12平均律と比較して、11平均律の音程は拡大解釈される。

1ステップ→109.09セントの「短2度」は、12平均律の100セントで表される短2度と、非常によく似たメロディーやハーモニーの機能を持つ。

2ステップ→218.18セントの「長2度」は、12平均律の200セントで表される長2度と似た様相を示す。しかし「長9度」とする場合、協和音にはあまりならない。その反行系である981.82セントは、ブルース調の7度として機能する。7/4から13セントはなれているけれども。

3ステップ→327.27セントの「短3度」は、だいぶシャープされ中立3度に近づく。

4ステップ→436.36セントの「長3度」は、すっかりシャープされ、5/4386.31cent)の単純な3度よりも9/7435.08cent)のスーパーメジャーサードに近くなる。

5ステップ→545.45セントの「完全4度」は、全く完全5度のようには聞こえない。そして4/3498.04cent)の単純な完全4度よりも11/8551.32cent)のスーパーフォースとしてより簡単に近づく。

サブグループ

11平均律は22平均律とする2*11サブグループサブグループ2.9.15.7.11と同じチューニングを提供する。そしてこのサブグループは22と同じコンマをテンパーアウトする。また、このサブグループは8:9:11:14:15:16コードとそのサブコードの近似値である。エラーは比較的大きいけれども、JIコードの様々な近似コードとともに11を提供する。

11平均律の音程と近似値

11平均律はまた、2.7.9.11.15.17サブグループテンペラメントとして考えられる。その場合は以下のダイアグラムになる。

11edo_approx_2-7-9-11-15-17_2ndsave.png

一方、各周波数比の大きさが15以内で表現される純正音程は以下のようになる。これはedjirulerを用いて、[number of equal divisions=11, interval of equivalence=2, integer limit=14, threshold of JI pitch inclusion=0.2]というパラメータで生成したものである。

EDO interval cent DMS The "neighborhood" of JI Japanese name ratio diff cent cent diff DMS DMS
11 0 0.00 0.00
1 109.09 32.73 minor diatonic semitone ダイアトニックの短2度 16/15 -2.64 111.73 -0.79 33.52
1 109.09 32.73 major diatonic semitone ダイアトニックの長2度 15/14 -10.35 119.44 -3.11 35.83
1 109.09 32.73 2/3-tone 2/3全音 14/13 -19.21 128.30 -5.76 38.49
2 218.18 65.45 major whole tone 大全音 9/8 14.27 203.91 4.28 61.17
2 218.18 65.45 septimal whole tone 7リミットの全音 8/7 -12.99 231.17 -3.90 69.35
3 327.27 98.18 minor third 短3度 6/5 11.63 315.64 3.49 94.69
3 327.27 98.18 undecimal neutral third 11リミットの中立3度 11/9 -20.14 347.41 -6.04 104.22
4 436.36 130.91 undecimal diminished fourth or major third 11リミットの減4度または長3度 14/11 18.86 417.51 5.66 125.25
4 436.36 130.91 septimal major third, BP third 7リミットの長3度、ボーレン・ピアスの3度 9/7 1.28 435.08 0.38 130.53
4 436.36 130.91 tridecimal semi-diminished fourth 13リミットの準減4度 13/10 -17.85 454.21 -5.36 136.26
5 545.45 163.64 undecimal augmented fourth 11リミットの増4度 15/11 8.50 536.95 2.55 161.09
5 545.45 163.64 undecimal semi-augmented fourth 11リミットの準増5度 11/8 -5.86 551.32 -1.76 165.40
6 654.55 196.36 tridecimal diminished fifth 13リミットの減5度 13/9 17.93 636.62 5.38 190.99
6 654.55 196.36 undecimal semi-diminished fifth 11リミットの準減5度 16/11 5.86 648.68 1.76 194.60
7 763.64 229.09 septimal minor sixth 7リミットの長6度 14/9 -1.28 764.92 -0.38 229.47
7 763.64 229.09 undecimal augmented fifth 11リミットの増5度 11/7 -18.86 782.49 -5.66 234.75
8 872.73 261.82 major sixth, BP sixth 長6度、ボーレン・ピアスの6度 5/3 -11.63 884.36 -3.49 265.31
9 981.82 294.55 harmonic seventh 第7倍音 7/4 12.99 968.83 3.90 290.65
9 981.82 294.55 Pythagorean minor seventh ピタゴラスの短7度 16/9 -14.27 996.09 -4.28 298.83
10 1090.91 327.27 16/3-tone 16/3全音 13/7 19.21 1071.70 5.76 321.51
10 1090.91 327.27 classic major seventh 古典的な長7度 15/8 2.64 1088.27 0.79 326.48
11 1200.00 360.00

11平均律のソルフェージュ

11平均律のソルフェージュシステムは、22平均律のソルフェージュシステムから適用するのが簡単な方法である。クロマティックスケールはしたがって、「do, ra, re, me, mo, fu, su, lo, la, ta, ti, do」と歌う。

degrees of 11edo cents value

DMS value

solfege ratios* Sagittal notation TDW Machine notation
0 0.00 do 1/1 A Q\P#
1 109.09

32°43'38"

ra 15/14, 16/15, 17/16, 18/17 AII\ or B!!/ Q#\Rb
2 218.18

65°27'16"

re 8/7, 9/8, 17/15 B R
3 327.27

98°10'55"

me 6/5, 11/9, 17/14 C/I or BII\ or D\!!/ R#\Sb
4 436.36

120°54'33"

mo 9/7, 14/11, 22/17 D\! or C/II\ S
5 545.45

163°38'11"

fu 11/8, 15/11 D/I or E\!!/ S#\Tb
6 654.55

196°21'49"

su 16/11, 22/15 E\! or D/II\ T
7 763.64

229°5'27"

lo 11/7, 14/9, 17/11 F T#\Ub
8 872.73

261°49'5"

la 5/3, 18/11, 28/17 FII\ or G!!/ U
9 981.82

294°31'44"

ta 7/4, 16/9, 30/17 G U#\Pb
10 1090.91

327°16'22"

ti 15/8, 17/9, 28/15, 32/17 GII\ or A!!/ P\Qb
  • 2.7.9.11.15.17サブグループの中で表されるソルフェージュ

MOS音階

11平均律は12平均律よりも音程が少ないけれども、MOS音階の観点から見ると、多くのさまざまなものを提供する。これは11が素数だからである。12は素数ではない。21111平均律の2ステップ・音程)、31141151111音程すべてが発生するまで、オクターブを繰り返さない音階を生成する。

2112 2 2 2 3を生成する。これはMachine[5]と呼ばれる1L 4sの音階を生成する。そしてMachine[6]Machine)と呼ばれる2 2 2 2 2 15L 1sの音階を生成する。

3113 3 3 2Orgone[7]と呼ばれる1 2 1 2 1 2 24L3s4L 3s)音階を生成する。

4114 4 31 3 1 3 3という3L 2sという音階と、1 1 2 1 1 2 1 2という3L 5sの音階を作る

5115 5 11 4 1 4 1という2L 3sという音階と、1 1 3 1 1 3 1という2L 5sの音階を作る。また、1 1 1 2 1 1 1 2 1という2L 7sの音階も作る。

11平均律のモードもまた参照。

コンマをなだらかにする

11平均律を<11 17 26 31 38 41|ヴァルとみなした時、次のリストのコンマをテンパーアウトする。

Comma Monzo Value (Cents) Name 1 Name 2 Name 3
135/128 | -7 3 1 > 92.18 Major Chroma Major Limma Pelogic Comma
9931568/9752117 | -25 7 6 > 31.57 Ampersand's Comma
1776337/1773750 | -68 18 17 > 2.52 Vavoom
9859966/9733137 | -10 7 8 -7 > 22.41 Blackjackisma
1029/1024 | -10 1 0 3 > 8.43 Gamelisma
225/224 | -5 2 2 -1 > 7.71 Septimal Kleisma Marvel Comma
16875/16807 | 0 3 4 -5 > 6.99 Mirkwai
2401/2400 | -5 -1 -2 4 > 0.72 Breedsma
121/120 | -3 -1 -1 0 2 > 14.37 Biyatisma
65536/65219 | 16 0 0 -2 -3 > 8.39 Orgonisma

11平均律のインスタントアンサンブル

20112月、微分音デザインセミナーの一部のOddmusic U-Cで、7作品のアンサンブルが11平均律で演奏された。楽器はautotuner, cümbüş, electronic keyboard, kalimba, retrofretted guitar, tuned bottles, udderbotである。

11平均律のジン

11平均律のジンがある。私たちが知る限りでは、11平均律は自身のジンを持った初めてのゼンハーモニックチューニングシステムである。11平均律のジン(11edo Zine)を参照のこと。